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2009年8月20日 (木)

私なりに考えている

まずは、8月12日付け『毎日新聞』より

農林水産省が11日に08年度食料自給率を発表した。 前年度比1p増しの41%。

国産農産物の豊作、海外の穀物相場高騰による輸入の減少など外在的要因によるところが大きく、実際は自給率を大きく左右する米の消費が減少するなどの逆風要因もあり、今後この自給率の回復傾向が続くかは不透明。

農家や農地の減少も続いており、自給率より「自給力」の強化を求める声が強まっている。

08年度の自給率上昇の理由として、農水省は…

①砂糖の原料である沖縄県などのサトウキビが台風被害もなく豊作だった

②コメの生産調整(減反)強化で、転作作物である大豆の作付けが東北・九州で増えた

③世界規模の穀物価格高騰のあおりで高値となったチーズや食用油の輸入が減少

一方、国民一人当たりの年間コメ消費量は外食需要の落ち込みで大きく減り、1960年度以降で初めて60kgを割り込んだ。

07年度で自給率回復の一因となった消費者の「コメ回帰」は一過性に終った形で、08年度の穀物価格高騰などが収まれば自給率は再び下落基調に戻るのでは…。

米離れ以上に深刻なのは生産基盤の弱体化。日常的に農業に携わる基幹的農業従事者は1960年の1175万人から09年の191万人まで減り、その61%を65歳以上の高齢者が占めている。

1961年に609万㌶あった農地面積も08年には463万㌶に減少、耕作放棄地は05年に39万㌶に達している。

政府は自給率を15年度に45%、長期的には50%に引き上げる目標を掲げているが、石破農相は「自給率はあくまで結果の数値」とし、農地面積や農家数などの基盤を強化する重要性を訴えた。

移ろいやすい自給率より、世界の食糧事情や国内の消費構造の変化に対応しうる農業基盤の確立が急務になっている。

お次は、8月14日付け『朝日新聞』から…

国内産コンニャクイモ事情について。

コンニャクイモは、国内農業保護の象徴とされてきた。関税額は1㌔当たり2796円、関税率に換算すると1705%。農産物では最高だ。因みに下記は日本の主な高関税農畜産物

《*コンニャクイモ1705%  *コメ778%  *落花生737%  *でんぷん583%  *大豆403%  *バター360%  *粗糖305%  *大麦256%  *小麦252%  *脱脂粉乳218%》

ただ、コンヤクイモの栽培農家の経営は楽ではなく、90年代初めは6000戸だったのが07年には2000戸を割り込んでいる。

07年夏の台風の影響で国産イモが不作になり、価格が高騰した時はミャンマーからの輸入が激増。今年2月、特別セーフガード(緊急輸入制限)が発動された。

関税がなければ、中国やミャンマー産コンニャクイモの価格は国産品の4分の1程度で競争にならない。

コンニャクイモ農家で生産者団体の会長、大河原さんの関心は「世界貿易機構(WTO)多角的貿易交渉(ドーハ・ラウンド)」の行方だ。

《*ドーハ・ラウンド…WTOに加盟する153の国・地域が参加し、鉱工業品・農産品の関税引き下げやサービスの自由化、貿易円滑化などを協議する。2国間・地域の自由貿易協定(FTA)と異なり、参加国・地域の関税を一括で引き下げる効力がある。》

農水省は、もしコンニャクイモの関税が撤廃されれば、国内農家の9割は栽培を止めると予想する。「食料は外から手に入れればいいのか」と大河原さんは言う。

今回の総選挙では、自民・民主とも農村票の獲得を狙い、農業重視を打ち出した。

ところが、ドーハ・ラウンドについては、両党とも早期妥結で一致し、素っ気ない。FTAの場合は双方が合意すれば、農産物など特定分野を関税引き下げから除外できるが、世界共通のドーハ・ラウンドではそうはいかないのだ。(二者間と違って各国の譲れない事情があるからな~…)

昨年夏の閣僚交渉でWTO事務局が示した案では、各国が関税引き下げを緩和できる重要品目数は最大で全体の6%。日本が今、高関税をかけて守っている品目のほとんどを保護できるのは8%で、6%が決定したなら、現在の125品目から40品目以上の関税引き下げが迫られることとなる。

結局、今回の閣僚交渉は決裂したが、今年7月上旬の主要国首脳会議(G8サミット)は、改めて交渉の「10年中の妥結」を打ち出した。

総選挙後の9月3、4日にはWTOの非公式閣僚会合が予定されているが、今後の交渉で、農産物の関税引き下げが求められるのは確実で、品目によっては保護を断念する苦しい選択も予想される。それにより、国内価格の低下も想定される。

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民主がマニフェストとして揚げたことで、FTAという耳慣れない言葉が一市民の私たちの間でもポッと浮かんできた。民主マニフェストの中の「米国とのFTA(自由貿易協定)締結」を農業関係者からの反発で「交渉を促進 国内農業の振興を損なわない」と修正したことで、米国とのFTAというものがどうやら国内農業にとって良いものではないんだろうな~という素朴な疑問が湧き…。なので、追加修正されることになって良かったのではないか。

「声をあげる」って大切なことだ。(今回の選挙でなにが良かったかというと、国の政策を国民が選べる形が(今のところ形だけでも)出てきたことだと思う)

「知る」ってもっと基本的でもっと大事なことだ。これを機会に、老若男女、政治を自分に引き寄せてしっかり考えて選んでみよう。

で、そうそう、ドーハ・ラウンド…。

これも耳慣れない言葉で、しかも上記の記事を読んでみた限りでは、FTAより大事なもののように思われる。

であるのに…。

(私たち多くの国民が知らないところで、世界で、日本国は交渉力の弱さを露呈している…。国際間における日本の押しの弱さってどこから来るのだろうか思ってしまう)

農業に関してだが、私たちの前に広げられたものは民主マニフェストの「農業の個別所得補償」という形のいわゆるバラまき。自民マニフェストの全然具体的じゃない農業支援策だ。バラまきで、日本の農業が元気になるのはほんの一時期だけ。具体的じゃない支援策は絵に描いたモチだ。必要なのは、農地面積やら農家数の増加につながる具体的な農業の底上げ策だ。世界の食糧事情や国内の消費構造の変化に対応しうる日本農業基盤の確立だ。そのための、具体的な農業政策だ。

……農業ひとつとってもこんな………

ちょっとトんじゃうかもしれないが、政権交代や政権維持のための、「わかりやすい」「国民に阿るような」バラまき型の政策ではなく、たとえ今は評価され難くとも、日本の国力を高めるような長期的展望の公約を一つか二つ掲げてもよかったろうに。近い将来、中国がアメリカと肩を並べるようになる時に、日本がどの位の国力と国際影響力を持っていられるかでアジアでの立ち位置も世界の対応も全然違うのにねぇ…。

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